ACTIVITY 活動内容

取り組み

株式会社万福家 万福 公至

万福さんが社会課題を生み出さない事業を目指し、2022年にオープンした『Panndryパンとランドリー』。北海道産小麦100%・無添加パン生地のパン屋と、植物由来の洗剤のみを使用するコインランドリーが併設されたエシカルなショップだ。今回挑戦したのは自社オリジナル洗剤の開発。店では当初から環境負荷の少ない洗剤を使い、量り売りも行なってきた。「食にこだわる人は多いですが、人が摂取する物質のうち食はわずか7%。最も摂取しているのは空気からなんです」。合成香料やマイクロカプセルを含む洗剤は、近年アレルギーや環境問題を引き起こす“香害”として取り上げられる機会が増えている。「しかし、リスクが伏せられたまま市場は拡大しています。逆に言えば、洗剤を変えるだけで人への影響や環境負荷を抑えることができるんです」。オリジナル洗剤は、1回の洗濯で使用する界面活性剤の量が一般的なものの約1/7。刺激の少ない界面活性剤を主成分とし、人体や水質への影響も最小限だ。だが、万福さんの目的は洗剤を売ることではない。「洗剤を通して洗濯を変え、さらには“何を選ぶか”という選択そのものを変えたいんです」。オリジナル洗剤の構想は開店時からあったが、「地域洗剤®」という考えに賛同したことで実現へ動いた。実はこの洗剤、成分自体は以前の仕入れ品と同じだという。問題は「輸送」にあった。「メーカーから販売会社を経てウチに届くまで約1500km。この輸送工程の負荷を減らすため、メーカーから洗浄成分だけを購入し、消費地で洗剤を作る。これが地域洗剤®です」。洗剤の成分は2割が洗浄成分で、残りは水。消費地で加水すれば輸送負荷は大幅に軽減される。この活動を教えてくれたのは、意外にも販売会社だった。「ウチを通さないほうが万福さんの理想に近づく」と背中を押されたという。『令和7年度新事業展開テイクオフ支援』の補助金を活用し、店舗の2階に製造所も新設した。ここは大阪での成功モデルを各地に広めるための見学施設も兼ねている。「僕が始める時は宮古島まで視察に行くしかなかった。大阪に拠点があれば、多くの人に役立つはずです」。同業者はもちろん、様々な業種の方々が視察に訪れ、想いを一緒に届ける仲間として取り扱いの話も進んでいるという。「売れることよりも、関わる人を増やしたい」。関係人口を増やし、ビジネスとして成立させることで、人の意識を変えていく。万福さんの“せんたく”を変える革命は続く。


株式会社万福家
代表者:万福公至 
所在地:大阪市平野区加美正覚寺2-3-19 TEL:06-6777-8062
事業内容:パンの製造販売事業、コインランドリー事業等
webサイト:https://panndry.com/


『WORDS:3 -大阪で新事業展開に挑む人のことばを集めたインタビューと活動報告集-』
発行元 | 大阪府商工労働部中小企業支援室経営支援課
発行日 | 2026年3月10日
プロデュース | 枡谷郷史、足立哲、大内涼加、西尾和倫(大阪産業局)
企画・取材・記事・デザイン| 古島佑起(クリエイティブ相談所 ことばとデザイン)
プロジェクトマネジメント | 吉原芙美(クリエイティブ相談所 ことばとデザイン)

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