新事業展開の事例

case
取り組み

笛水商店

次々に採用が決まる!
廃プラ100%のリサイクルゴミ袋

産業廃棄物処理事業を基軸に土木建築やリサイクル素材由来の自社商品販売を行う笛水商店。
液漏れしない丈夫な特殊構造とマチつきの立体製袋が新しい廃プラ生まれのゴミ袋『エターナル袋』。
大手企業や公共の大プロジェクトまでがこぞって採用したがる商品について聞いた。

INTERVIEW

事業者_
株式会社
笛水商店


時 優一郎
Toki Yuichiro

支援機関_
KKM CONSULTING
中小企業診断士


上野山 裕司
Sekiura Terutaka

考えるの好きやねん

:産廃処理では、再利用できずに処分するものがたくさんあります。捨てるにも費用がかかるから、僕はそれを使って何か作れないかを考えるのが好きなんよ。2020年7月のレジ袋有料化の時、世間はコロナの真っ只中。巣篭もり需要で家庭ゴミが増えてるのにゴミ袋は足りなくなってる状況で、廃プラ100%のゴミ袋を考えた。丈夫で液漏れしないし、マチがあって使いやすいけど、一番は環境負荷が少
ないことやね。ただ廃材は原料の確保が難しい。家庭用の流通量はとても製造できないから、まずは業務用やね。広く皆さんの役に立つ空港や駅などの交通インフラ、大型ショッピングモールやテーマパーク用のゴミ袋として使ってもらえたら。商品は実用新案をとってもう販売しています。

上野山:時さんは、とにかくアイデアマン。素材・加工・製造・処理などいろんなことをご存知で、今も頭の中にいろんなアイデアや課題のストックがあるんです。私の役割はそのアイデアを事業化する支援ですね。事業計画や収支の予測はもちろん、アイデアが核なので知財の保護など領域は多岐に渡ります。いつも斬新な発想が出てくるので、支援しながら私も勉強させていただいてます。

:僕はお金儲けにあんまり興味がないから、上野山さんがいろんな知恵をくれたり苦手なことを支えてくれるのは、本当にありがたいです。

公共の大プロジェクトで数百万枚の採用!

:実は少し前まで大手さんに大量に納めてたんやけど、今は販売を一時的に止めてて。まだ詳しく言えないけど、大きなプロジェクトにゴミ袋を提供することになったんよ。
最初はプロジェクトのごく一部に数十万枚を提供するという話やったんが、次に会議に呼ばれた時には別の部署の担当者もいて「プロジェクトで使う全てのゴミ袋をやってもらえませんか?」と。数百万枚の話になってきて、それはちょっと待ってと思いましたが、皆さんの役に立つ公共性の高いプロジェクトやったんでなんとかしようと思って。
原材料確保のために、販売の方は少し待ってもらってます。『エターナル袋』の課題は製造コストのカットやね。見た人は「いいね」って言うてくれるものができたから、これからもっと改善して広く知ってもらえたら嬉しいな。

上野山:「テイクオフ」の伴走支援はもうすぐ終わりますが、私としては時さんのアイデアをこれからも末長く支えたいと思っています。


株式会社笛水商店
代表取締役|時 優
創   業|1973年
本社所在地|〒531-0077 大阪市北区大淀北1-4-26
      TEL:06-6451-1180
事業内容|産業廃棄物業、運送業、資源原料業


WORDS /大阪で新規事業に挑む人と支える人のことばを集めたインタビュー集
(令和5年度新事業展開テイクオフ支援事業活動報告書)

発行元 | 大阪府商工労働部中小企業支援室経営支援課
発行日 | 2024年3月5日
プロデュース | 枡谷郷史、足立哲、遠藤麻子(大阪産業局)
企画・取材・記事・CD・D | 古島佑起(クリエイティブ相談所 ことばとデザイン)
プロジェクトマネジメント | 吉原芙美(クリエイティブ相談所 ことばとデザイン)

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