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【後追いレポート 】vol.8 合同会社かおりと

本記事は、昨年度までに実施した【新事業支援 Vチャレンジ】や【新事業展開テイクオフ支援事業】の伴走支援に参加いただいた事業者さまを取材したものです。伴走支援期間を経た現在の状況や、これからの展望についてお話を伺っていきます。

※Vチャレンジ:大阪府内の新規事業に取り組む約50の事業者さまを、支援機関が約8ヶ月間、その計画の実現に向け、伴走支援をするというプロジェクト。


アロマの優しい香りを感じると、ホッとして、穏やかな気持ちになれますよね。
【かおりと】では、そんな幸せな空間と時間を満たす精油やアロマ製品を販売しておられますが、その魅力はゆず、和はっか、しょうがなど国産へのこだわりです。テイクオフ支援事業では、オンリーワンの香りの開発事業に取り組まれました。
そこで今回は、合同会社かおりと 代表 古山順子さんにお話を聞いてきました。

【かおりと】として大切にしていること

「新規事業だったOEMも、もう新規事業とはいえない時期になってしまいましたね」と笑いながら話す古山さん。令和5年度のテイクオフ支援事業では、BtoBの国産精油のOEM事業をスタートされました。
「最初はどんな問い合わせにも対応しようと必死でした」
当時は、新規事業を成功させたいという思いから、コスト度外視で依頼を受けようとしていたそうです。しかし今は逆に【受けられる案件・引き受けられない案件】の線引きをつけているとのこと。
そこには、古山さんの【かおりと】への熱い思いがあります。
「精油を作るために、農家や生産者の方々など人の手が多くかかっていますし、かおりとというブランドも大切にしたい。ですから、そういったすべての思いや考えに共感してもらえる人と仕事をすべきだと考えています」
そんな古山さんを信頼している事業者さんは多く、みなさん口をそろえて、
「古山さんだから一緒に仕事をしているんだよ」
と言ってくれるそうで、これまで積み重ねてこられた関係の強さがはっきりと見てとれます。

組織としての成長を考える

古山さんは、かおりとを合同会社にしたことで、組織をどうしていくか、と考えるようになったそうです。
「イベントに呼んでもらえたり、ポップアップストアとして出店したりする機会が増えるにしたがって、自分ひとりでなにかもやるのは限界がでてきた。将来的に、人を雇って組織を作っていくことが求められるかもしれない」
そう言葉にする古山さんは、少し不安そうでもあり、楽しそうでもあります。
「私の考えや思いを理解してもらえない人とは一緒に働けないと思うので。人のことって、商品開発より何倍も難しい」と言いながら、
「組織作りはとてもチャレンジングなことですが、改めてそういったことを学んでいくことも必要だと思います」そんな古山さんのどこまでも前向きな言葉には、パワーがあふれているように感じました。

改めて思いを形にすることの意味

お話を聞いていると、やりたいことや新規の取組など、とどまることがありませんが、今やりたいのは、コンセプトブックを作ることだそうです。その理由は、「改めて、かおりとの思いやストーリーを伝えたいから」。
やるべきことがあると、情熱がどんどん後ろに下がっていってしまいがち。最初は必死に伝えていた思いを、徐々に伝えなくなっていたことに気がついたそうです。
「今後は製品を売るというより、かおりとというブランドを売っていきたい。そして、日本の精油のことならかおりと、といわれるようになりたい」
そこで今、あえてかおりとの存在意義や思いと向き合ってみよう、と古山さん。どのようなコンセプトブックができるのか、いまから待ち遠しいですね。

おわりに

国産精油の魅力を知ってほしいという熱い思いが、ひしひしと伝わってきました。生産現場へ直接足を運び、見て、感じて、それを最高の香りへと昇華させる。
「かおりとにしかできないこと、かおりとだから伝えられること」
笑顔で語る古山さんには、野望がまだまだある様子でした。次の一歩がどのように広がっていくのか、心から楽しみにしています。


合同会社かおりと
〒560-0011 大阪府豊中市上野西2-14-27
https://kaorito.jp/
取材協力|古山 順子 氏



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